2025年07月28日

2013年度 第104回

第104回

日時:2013年11月16日(土) 14:00~17:00
場所:大東文化会館403号室
【会場案内】
大東文化会館
〒175-0083 東京都板橋区徳丸2丁目4番21号 電話:03-5399-7038
案内図:http://www.daito.ac.jp/campuslife/campus/facility/pdf/culturalhall_access.pdf

タイトル:現代社会理論の諸論点と戦後日本社会

 「企業社会」や「総中流社会」などと特徴づけられてきた日本社会は、90年代以降、新自由主義改革やそれに伴う「格差社会」の到来などから、構造変動が起きているといわれる。そこで、社会学をはじめとした社会諸科学において、社会変動をいかに捉え、対応策を提出するかという課題が浮上してきた。こうした現状に対し、ルーマンの社会システム理論の応用可能性を検証するのが本発表の目的である。「後期近代論」や「批判的社会理論」など、社会変動を捉えるために様々な社会理論を援用する研究が増えてきたが、ルーマン理論を用いた研究はほとんどない。その理由の一つとして、ルーマン理論はあまりにも抽象度が高く応用しづらいという点が考えられる。
実際、ルーマン理論を書き換えようとする研究も存在する。
そこで本発表では、まず、他の現代社会理論との比較を通して、ルーマン理論の特異性を確認するとともに、これまでのルーマン理論の研究がこの特徴を失ってしまっていることを指摘する。次に、日本社会がこれまでどのような社会観・秩序観を前提に語られてきたのか、そしてそれが現在、どのように変動しているとされているのかといった、社会理論が求められる文脈を明らかにしたうえで、ルーマン理論の応用の意義を具体的な事例をもとに示したい。

報告者:福永晋一朗(早稲田大学大学院)

会場費:300円

12:30より編集委員会・理事会があります。
(参加者は事前に昼食を済ませておいてください)